世界レベルの技術者認定が求められている
Android技術者認定試験を世界展開して見えてきた事
OESFがAndroid技術者認定試験を開始して約4年が経過しました。1年程前から英語版、繁体中国語版をリリースし、世界展開を開始しました。海外展開を開始していろんな事が分かってきました。
1,000万人のAndroid技術者のスキル
先頃のApple WWDC(World Wide Developer Conference)で発表された、登録Developerの数は9M(900万人)でした。Android Developerの正式な数は類推ですが1,000万人はいると思います。もちろんかなり重複はしていますが。
では、この技術者のスキルはどうでしょう。昨今のITシステムの開発には、スマートフォンやタブレット端末への対応は必ずと言っていいほど必要条件となっています。どこのソフトウェア開発会社もAndroidに対応出来ますと言っています。しかし、どこまでの経験とスキルがあるかは全く分かりません。Android技術者認定試験のアンケートを見ても、1年未満の経験者が70%以上と、大半を占めています。
このデータはあくまでもAndroid技術者認定試験受験時のアンケートですので、経験年数も浅いと思います。また、Androidも市場に登場して6年目ですので、それほど経験を積んだプログラマもいないのは当然です。
しかし、Javaが書けます、だからAndroidも対応出来ますは間違いです。Androidのフレームワークをしっかりと身につけたプログラマとそうでないプログラマでは、アプリケーションの出来映えが大きく異なってくる事があるのです。
今、Androidのエンジニアには大きな格差が生じているのではないでしょうか?
海外展開を進めて分かった事実の一つとして、エンジニアなスキルの差です。国内の平均合格率は50%に届きませんが、海外は58%と高い数字を示しています。国内には非常に多くの(6冊)試験対策の本が販売されています。海外にはこのような書籍はありません。エンジニアが自ら学習し、経験を積んでいるのです。
日本市場は非常に小さい
日本はGooglePlayでの売り上げランキングで、多くの会社が上位をランキングされています。特にゲーム関連では圧倒的に強いようです。しかし、本当に日本市場は大きいのでしょうか?
次のグラフを見てください。これはAndroid端末のトラフィックを示したグラフです。英語を除く、各言語でのトラフィック集計です。もちろん英語がトップですが、次にスペイン語、ポルトガル語と続き、日本語は1%にすぎません。
Android端末は世界で10億台を超え、次の10億、更にその次の40億市場にむけて拡大をしています。その中で、日本語が占める割合はどんどん低下していくでしょう。今後、新興国と呼ばれる各国で、爆発的に普及していくと思われます。その巨大市場に向けてアプリケーションを投入していくビジネスを今すぐ考えるべきでしょう。
もう一つ見逃せないのは、Androidの各国に於けるシェアです。下のグラフをご覧ください。日本だけが吐出してiPhoneの割合が高いのです。今後成長する巨大市場を抱える新興国はほとんどがAndroidです。Android技術者が世界で活躍できる大きなチャンスを感じます。
技術者の価値観
世界でAndroid技術者認定試験を受験する人たちが拡大する中、エンジニアの価値観にも随分差がある事が見えてきました。海外のエンジニアは合格した事を個人として積極的にアピールしています。まだ海外からの受験者は全体の5%にも達しませんが、我々のWebページへの掲載依頼は海外合格者の割合が40%近くと、非常に多くの方が自己のPRに積極的です。また、成績も非常に優秀で、97点以上の人を表彰する制度にも多くの人が受賞しています。
自らのスキルでビジネスを行っていく技術者の考えが、明確に見えてきます。
英語を話そう
言語の問題は常につきまといます。やはり英語でのコミュニケーション力を日本のエンジニアも身につけるべきでしょう。それが出来ないと、今後の巨大市場では戦えません。Android技術者認定試験合格者限定のFacebookページを運営しています。当初は日本語での書き込みが中心でしたが、海外の合格者が増えるに従い、多くの書き込みは英語となっています。そして日本からの書き込みはどんどん減少しています。
海外からの書き込みを決してネイティブな英語圏の人ではありません。しかし、どんなに下手でも、積極的に発言をしてくれてます。こういったコミュニケーションの輪から、日本のエンジニアが抜けていってしますのは残念ですし、将来を危惧しています。(またガラパゴス化していくのですか?)
何故世界レベルの認定が必要か?
3月にAndroid技術者認定試験はエジプト政府の公認となりました。何故彼らがOESFのAndroid技術者認定試験を正式採用したか? それはInternationalな資格であるからです。
日本国内にもIT関連の多くの資格が存在します。情報処理XXなどもその一つです。しかし、その資格には国際性はありません。Androidが世界共通のプラットホームである以上、国際的に通用する資格が必要だったのです。
英検x級をもっていると言っても、世界では認めてもらえません。英語ならTOEFLやTOEICが世界で通用する認定です。マイクロソフトやオラクルが提供する資格認定も世界で認められています。
今後、世界に向けてビジネスを展開するためには、世界が認める資格が求められています。
Android技術者認定試験は、いまその仲間入りをしようとしています。これはどこかの教育機関が決めるのではなく、Android技術者認定試験の受験者、そして合格者がその数をまし、市場で活躍し認められていく事です。その実績が、Android技術者認定試験が世界レベルの認定試験になっていく事と思っています。
現在、世界の多くの教育機関等と協力し、その普及に努めています。